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【豊胸】ドクターコラム

豊胸手術後の
乳がん検診における
注意点

豊胸手術後の乳がん検診における注意点

最終更新日:(公開日:
監修者:理事長 大庭英信

どのような豊胸術をしても乳がん検診は受けられますが、注意していただきたいことがございます。このページであらかじめ注意点を把握していただき、美しく、健康的なお身体を目指しましょう。

豊胸術と乳がんの関係

2つの関係について、世間では様々なうわさが飛び交っています。「乳がんになりやすい」「脂肪注入によってできたしこりががん化する」「術後は検診が受けられない」など、女性であれば1度は耳にしたことのある話かもしれません。
結論から言いますと、上記3つのうわさの答えは「NO」です。

まずは、豊胸そのものは乳がんに影響を与えないということを3つのうわさの真相から裏付けいたします。正しい知識を持って、適切な対処をしていきましょう。

1. 乳がんになりやすい?

ばつ

この説は、医学的根拠がありません。

そもそも乳がんは、乳腺組織の中で発生します。脂肪やヒアルロン酸は乳腺の外側に、シリコンバッグは大胸筋の内側あるいは大胸筋と乳腺の間に挿入するため、乳腺に何らかの影響を与えることはありません。

よって、関係はほとんどないと言ってもいいでしょう。

2. 手術によってできたしこりががん化する?

不安な女性

脂肪注入でしこりが発生しても、乳がんのしこりとは全くの別物です。

乳がんは乳腺組織である乳管や小葉から発生しますが、脂肪が注入されるのは乳腺よりも内側ですから、たとえ脂肪がしこりになろうと癌化することはありません。

万が一乳腺内に脂肪が注入されたとしても、がん細胞に変化するとは考えにくいのです。

3. 検診が受けられない?

OK

冒頭にもお伝えしたように、術後でも乳がん検診は受けられます。

脂肪注入やヒアルロン酸注入はマンモグラフィーとエコー検査、どちらの検査も受けていただけます。脂肪は元々乳房を形成する組織ですし、ヒアルロン酸は元々体内に存在し、吸収される物質です。

ただし、デンスブレスト(高濃度乳房:乳腺が濃く、X線の画像において乳房が真っ白に写ってしまう状態)の方がヒアルロン酸注入法を受けている場合は、マンモグラフィー検査の診断が困難になるリスクが考えられます。

一方、シリコンバッグを挿入された方はマンモグラフィー検査に対して心配される点があるでしょう。決してマンモグラフィー検査が禁止されているわけではありませんが、クリニックによっては断られるケースもあるようです。検診を受ける際は、あらかじめどんな方法で豊胸しているのかを伝え、それに対する指示を仰ぐようにしましょう。なお、エコー検査ではシリコンバッグ挿入法のほとんどの場合で受けることが可能です。

注意点

シリコンバッグは、マンモグラフィーやエコー、MRIなどにもはっきりと映ります。豊胸の事実を知られたくないと検診を受けない例も多く、乳がんの死亡率を高める要因の1つとなりかねません。

また、検診を受けに行かれても、シリコンバッグの存在を明かさない患者様も多いようです。しかし、医師が事実を知らずにマンモグラフィーを勧めてきた場合、バッグが破損しないかと不安になりませんか?そういった危険も回避するためにも、問診にてあらかじめ打ち明けておきましょう。

検診でバレたくない、という方は脂肪注入法やヒアルロン酸注入法を選ぶとよいでしょう。どちらも体内で自然に定着しますから、どのような検診でも受けていただけます。

ただし、稀に脂肪やヒアルロン酸によってしこりができるケースが考えられます。これが乳がんのしこりと誤診されてしまう可能性も否めません。脂肪注入やヒアルロン酸注入をされた場合でも、事前に医師へ伝えておくことをおすすめいたします。

放射線治療であるマンモグラフィーは、乳房全体の状態を把握できて石灰化を発見しやすい反面、妊娠中やその疑いがある時には受けられないという難点があります。20~30代の女性は乳腺としこりの区別がつきづらく、40代以降の女性の方が適しているとも言われます。

片や超音波によるエコー検査は熟練の医師でないと石灰化の発見は難しいものの、乳腺としこりの判別に長けた検査です。

乳がん検査の種類、そして豊胸術の方法にはそれぞれ特徴があります。検診を受けることを前提に施術を選択するのも、女性として賢明な判断かもしれません。

乳房切除をされた方へ

ガーデンクリニックでは、脂肪注入による豊胸術を乳がん手術で乳房を失った患者様のために生かしたいと考え、乳房再建外来を設置しています。大学の形成外科専門医及び専門医療機関との提携の下で施術を行いますので、術後の再発検診も併せ、患者様をサポートいたします。

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